1ドル150円近辺で推移している為替。
この状況でアメリカ株、買い辛いですね･･･。
運用はもう少し円高になった時に始めたい、
株価が下がった時に始めたいと思うけれど、
相場を眺めていると、時間ばかり過ぎていく･･･。
昨年2022年10月に32年ぶりに1ドル150円を付けました。
政府の為替介入などもあり、
最近まで約1年程度は150円を下回る状況が続いていましたが、
もはや、再度いつ1ドル150円を突破してもおかしくない。
こんな状況で年明けには新NISAが始まります。
歴史的に円安になっている状況で、数年前から人気化している
S&P500に積立投資を始めて良いのか･･･。
すぐに円高になってしまうのではないかという不安･･･。
今回は40代サラリーマンが定年を見据え、
新たに20年積立投資をすることで資産を作る方が良いのか、
保険を使って資産を作る方が良いのかという
シミュレーションをしたいと思います。
長期積立の威力
仮にもし、S&P500を1993年10月以降どんなタイミングからでも
毎月70ドル、20年積立を継続したらどうなっていたのか？？？
シミュレーションしてみました。
結論は全期間でプラス！！
【シミュレーション数】
120パターン
【積立投資を70ドルにした理由】
1ドル150円計算で毎月10,500円の投資金額
【20年間の積立金額】
70ドル×240ヶ月＝16,800ドル
仮に全期間で1ドル150円だったら、
投資金額合計は
150円×16,800ドル＝252万円
【結果】
1番リターンが少ないパターンで
【1996/2/1～2016/1/1】の1.63倍
合計評価額27,444.05ドル
ITバブル崩壊やリーマンショックを経験してもかなりの好成績！
仮に積立終了時に円高になり、1ドル100円になっても274万4405円。
つまり今より50円の円高になっても24万円のプラス。
もちろん、実際の為替は1ドル70円台もあったので、
もっと良い結果になっていると思います。
過去実績をより悲観的にしたシミュレーションでも上記のように10％のプラスでした。
保険と運用、どちらが将来の資産設計に向いている？
年金資産を作る上で、まず頭に思い浮かぶのは保険。
下記、2つの保険の代表例とS&P500の積立を比較します。
保険の増加額
【保険の前提条件：42歳～64歳まで23年間】
①N生命 年金保険
毎月9,996円、支払総額2,758,896円
65歳時に年金を一括で受取る場合、受取合計308万円（配当金込）
パフォーマンス111.6％
②S生命 外貨建て終身保険
毎月70.74ドル、支払総額19,524.24ドル
65歳時に解約し、解約返戻金の受取合計21,545.30ドル
パフォーマンス110.3％
このように現在の保険契約では、23年間の積立でパフォーマンスは＋10％程度です。
これはS&P500を20年積み立てた場合と比較するとかなり大きな差があります。
積立投資をした場合の増加額
S&P500を1993年からどのタイミングでも20年投資した場合
平均パフォーマンスは217％でした。（上述シミュレーション結果の単純平均）
③S&P500積立投資20年
毎月70ドル＝10500円（1ドル＝150円）
70ドル×12ヶ月×20年＝16,800ドル
仮に全期間1ドル150円だった場合
150円×16,800ドル＝総投資額2,520,000円
平均パフォーマンスは217％
16,800ドル×2.17倍＝36,456ドル
なので、
1ドル＝70円 ：2,551,920円
1ドル＝100円：3,645,600円
1ドル＝120円：4,374,720円
1ドル＝150円：5,468,400円
と為替が70円になってもプラスを維持しています。
円安になったら、その恩恵も大きく受けられますね。
毎月の積立金額を5万円にすれば、年金原資2000万円は現実的に期待できそうです。
まとめ
資産を作る観点から考えると、
やはり保険よりは運用した方が増える可能性は高そうです。
資産が減る心配ばかりすると、増やすことは難しい･･･。
保険は増やすことや年金原資として考えるより、
保険機能が自分の人生設計に必要なものなのかどうかを考えた方が良さそうです。
もちろん、個々人のリスク許容度に寄っては保険の活用もあると思いますが。
為替リスクや株価変動リスクを考えても、
20年という長い期間をS&P500に投資することは
かなりリスクを抑えられているのではないかと思います。
目減りしてしまう可能性は少なそう。もちろん絶対はないですが。
リスクとリターンを考えるとS&P500で積立した方が増える可能性は大きそうです。
年金原資を作るのなら、保険ではなく積立投資、S&P500を中心に考えることは
良い方策だと言えそうです！！
※上記はあくまでも個人的な意見です。投資判断は自己責任で。
